PyCon JP 2018 に参加しました
あらすじ
こんばんは、シロイです。9月17日から18日にかけて開催された、PyCon JP 2018のカンファレンスに参加しました。去年はじめてRubyKaigiに参加した id:kiryuanzu がバリバリ成長しているのを見て、自分もそういうイベントに参加しておかないとなと思い、プログラミング言語の中でも付き合いの長いPythonのカンファに参加しました。そこで勉強会で一緒にRailsやPythonを書いている id:fukuso_sutaro を誘ったところ、当初は予定があるとのことだったがこちらに参加した方が都合が良いとのことで、彼も参加することになりました。前日と前々日にはそれぞれチュートリアルとスプリントも行われていたのですが、日曜日の予定が確定しなかったため、自分はカンファレンスの部からの参加となりました。日曜日に京都を夜行バスで出て、月曜日の朝に川崎駅に到着、そこから京急蒲田駅の近くにある大田区産業プラザPiOに向かいました。
1日目
午前
Argentina in Python: community, dreams, travels and learning | Kaufmann Manuel
キーノートはKaufmann Manuel氏によるパッション溢れる講演で、コードを書いてコミュニティ作っていきたい!という気持ちになりました。
Kaufmann Manuel氏の基調講演。Pythonの知に“借り”を感じ、それを返すためにコミュニティでの翻訳の仕事を経て車で南米各地を巡る布教・教育活動に身を投じる。Python Software Foundation、Django Girls等の実績。質問し、知識を共有しよう。成功のコツは情熱、感性、信念。 #pyconjp #pyconjp_4
— 愛・コミュニケーション・21 (@silloi93) 2018年9月17日
東大松尾研流 実践的AI人材育成法 | 中山 浩太郎
招待講演は東大松尾研の人のAIに関する講演。これに関しては聴講者のターゲットが外れていたというか、機械学習について数冊本を読んだ程度の自分でも知っている内容が大半だったし、PyCon JPでやる内容ではなかったかな…という感想がTwitterでのハッシュタグでも多数でした。
中山浩太郎氏の招待講演。東大・松尾研は社会実装を志向し人材育成に注力。課程が演習中心なのは手を動かさないと習得できないから。第三次AIブームを特徴づけるDLの柔軟性と汎用性を例証。DLの覇権を握った強力な行列処理能力。人材育成の三本柱は演習、コンペ、コミュニティ。
— 愛・コミュニケーション・21 (@silloi93) 2018年9月17日
#pyconjp #pyconjp_4
ランチタイム
ランチはお弁当が出ました。洋食の大きめの弁当が早めになくなっていました。ランチ後に結構余っていたので余分に取って食べました。
ランチを食べます #pyconjp pic.twitter.com/rmKa9OMDdz
— 愛・コミュニケーション・21 (@silloi93) 2018年9月17日
— 愛・コミュニケーション・21 (@silloi93) 2018年9月17日
ジョブフェア
あと1日目にはランチタイムにジョブフェアというのがやっていて、スポンサー企業の社員がPythonや働き方について色々話すのを聞きました。
名前なんて読むのかわからなかったけど麻植と書いてオエと読むのか #pyconjp #pythonjp_4
— 愛・コミュニケーション・21 (@silloi93) 2018年9月17日
午後
実践・競馬データサイエンス | 貫井 駿
最近は競馬に興味があるのでこれ聞きたかったんですが、会場を間違えていて開始後に移動したら満員状態でした。id:fukuso_sutaro となんとか割り込んで床に座って聞いていましたが、ここまで使えるようになるとお金になるよな〜と思いました。
季節の表現には三角関数を使う、なるほど #pyconjp #pyconjp_1
— 愛・コミュニケーション・21 (@silloi93) 2018年9月17日
Building Maintainable Python Web App using Flask | Wonder Chang
Flask使えるようになろうと思って聞きに行ったんですが、後半はメンテナンスの話で技術っぽい内容ではなかったです。
KKBOXの人だ #pyconjp #pyconjp_1
— 愛・コミュニケーション・21 (@silloi93) 2018年9月17日
Pythonで時系列のデータを分析してみよう。 | Tatsuya Kobayashi
登壇者がギークラボ長野の人でした。ここで初めてJupyterのことを知ったんですが、なるほどデータ分析の資料作りに使えそうと思いました。コードが示されていたので自分もやってみようと思ったんですが、二つ目の段階でエラーが出てつまずいたんで実際は難しいなあと感じました。
Pythonで解く大学入試数学 | 新井 正貴
数学の教職免許が取れる人間なので面白いと思い聞きに行きました。高校数学の問題を題材にNumPyやSciPyの取り扱い方が勉強できて有意義でした。
数学ガチ勢は隣に座ってる #pyconjp #pyconjp_1
— 愛・コミュニケーション・21 (@silloi93) 2018年9月17日
パーティーとその後
この日はずっと id:fukuso_sutaro と一緒で、パーティーでも同じテーブルにずっといたんですが、彼のことを知っている人間が全くいないことに、彼自身とても驚いていました。名刺の「映像作家」という肩書きがナチュラルに受け入れられていて、Python界隈治安がいいな〜と感じました。デカいチーズをくり抜いたところにパスタ入れて作るカルボナーラが美味しかったです。外は雨が降っていて、京急蒲田駅から品川駅を目指したんですが、間違って羽田国際空港の方に向かってしまい、しかもそこから戻るには改札を一度出なければいけなかったりで、東京の路線は大変だな〜と思いました。
複素数太郎と間違って羽田国際空港ターミナルに来てしまい爆笑してた
— 愛・コミュニケーション・21 (@silloi93) 2018年9月17日
この日と翌日の版は渋谷にある渋家というシェアハウスに泊まりました。サクラ荘とは全く違ったカルチャーだったので戸惑いましたが、シャワーが浴びられ布団で眠れたので良かったです。スマブラが共通言語で助かりました。
渋家来てスマブラしかしてない.
— 愛・コミュニケーション・21 (@silloi93) 2018年9月17日
2日目
午前
「Pythonでやってみた」:広がるプログラミングの愉しみ | 磯 蘭水
登壇者の磯蘭水氏は日本におけるPythonの古参みたいな人らしく、Infoseekの検索システム作ったのこの人だったのか!と聴衆が驚いていました。シンセの話を下敷きにして、プログラミングの考え方が要領よく提示されており、かなり説得力のある講演でした。
磯蘭水氏の基調講演。プログラミングにはめんどうくさい/おもしろそうの二つの動機があり、何かを実現するための武器という点でアート。あれこれやってみて、その結果できていたというのが大事で、それによりプログラミングの見当識が身につく。Pythonはやってみるのに最適。 #pyconjp #pyconjp_4
— 愛・コミュニケーション・21 (@silloi93) 2018年9月18日
niconicoにおけるコンテンツレコメンドの取り組み | 大元 司
ドワンゴの研究所の人のレコメンドに関する講演でした。やってることは企業だからといって特別なものではなく、理論に基づいて地道にやっているんだなあという学びを得ました。ただ僕はニコニコ動画では淫夢関連を見ることが多いですが、あれは運営の作為なのかどうなのか全然関係ない動画がレコメンドされたりします。
ドワンゴも競馬の予測やってんだ #pyconjp #pyconjp_4
— 愛・コミュニケーション・21 (@silloi93) 2018年9月18日
ドワンゴのGitHub採用で面接に一回呼ばれて10分後に内定出た話ウケる #pyconjp @pyconjp_4
— 愛・コミュニケーション・21 (@silloi93) 2018年9月18日
午後
REST API に疲れたあなたへ贈る GraphQL 入門
…が聞きたかったんですが会場が満員で締め出されており、リモートで聞きかじる程度になりました。なので内容はよく覚えていません。
おやつタイム
前日はおやつにありつけなかったんですがこの日は間に合いました。パウンドケーキみたいなやつを食べられたので良かったです。
今日はケーキにありつけた! #pyconjp pic.twitter.com/t5xvVHh1TZ
— 愛・コミュニケーション・21 (@silloi93) 2018年9月18日
1次元畳み込みフィルターを利用した音楽データのオートエンコーダ | 新倉 涼太
これはなかなか面白い試みだと思いました。深層学習を使って音楽データの特徴を抽出し、それを使ってエンコード(圧縮)・デコード(復元)ができないかという取り組みです。実用的にはまだまだといったところですが、Pythonは音楽データも生成できるという学びがありました。
From Data to Web Application: Anime Character Image Recognition with Transfer Learning の資料かな、あっちも聞きたかった https://t.co/RZpPrHU7o4 #pyconjp #pyconjp_1
— 愛・コミュニケーション・21 (@silloi93) 2018年9月18日
Pythonで始めるウェブスクレイピング実践入門 | 田中 慎太郎
最後はウェブスクレイピングの講演を聞きました。実践とありますが、どちらかというと概論といった感じで、色々なライブラリがあるけど同じことがこのような実装でできる…という内容でした。Jupyterのノートが資料として示されていたので家に帰って復習しました。
まともにウェブスクレイピングやったことなかったので今日のセッションで習得するぞ #pyconjp #pyconjp_5
— 愛・コミュニケーション・21 (@silloi93) 2018年9月18日
LT、クロージング
クロージングの前にLTとして、様々な人たちのプレゼンテーションを聞きました。面白いなと思ったのは、深層学習を使った画像認識で麻雀の点数計算をさせるやつです。今度LINE bot作りそうな雰囲気あるので、参考にしたいなという気持ちになりました。
クロージングでは、聞きに行こうか迷っていたラズパイでドローン制御する講演で使われていたドローンを用いて、会場の写真を撮影しました。僕はそのドローンのカメラに対してスマートフォンのカメラを向けて撮影しました。
俺はお前が俺を見たのを見たぞ pic.twitter.com/ih7MmWU3Gh
— 愛・コミュニケーション・21 (@silloi93) 2018年9月18日
東京はこの日も雨がぱらついていましたが、JR蒲田駅まで二人で歩いて帰りました。
スポンサー企業たち
スポンサー企業としては、仮想通貨取引所Zaifのテックビューロを筆頭に、メルカリ、GROOVE X、アイリッジ、SQUEEZE、Gandi.net、スカラコミュニケーションズ、Smart Trade、アイシン精機、いい生活などの企業が、主要なスポンサーとしてブースを構えていました。
テックビューロさんは今イケイケドンドンで、会期の翌日にZaifがハッキング被害を受けて70億円相当の仮想通貨が流出との報道がありましたけど、id:niwatako さんの仮想通貨悲喜こもごもみたいな話を耳にしているので、技術的には面白い分野だと思います。メルカリではメルペイという子会社が仮想通貨事業をやっていますね。
スカラコミュニケーションズさんといい生活さんは、我々が学生ということで話をよく聞いてくださったと記憶しています。それぞれタンブラーと、LEDライトとかコースターとかをいただきました。
ほか、アンケートに答えてSmart TradeさんからはQRコードが印字されたどら焼きを、アイリッジさんからはコーヒー豆を、アイシン精機さんからはミニカーを、またGROOVE Xさん、SQUEEZEさん、Gandi.netさんからもそれぞれステッカーをいただきました。もう少し話を聞きたかった企業もありましたが、話題のツテがわからずそこまで繋がらなかった印象があります。
「理学研究科に来ているのよりずっといい求人がある」と、id:fukuso_sutaro がいたく感心していました。ちなみに私も現在絶賛求職中です。当エントリをご覧になっている人事部の皆さん、ご連絡お待ちしております。
ふりかえり
- 当日、講演終わった後に要約をシュッとツイートしたり、資料のURLが示されたところで登壇者のツイートをシュッとRTしておいたのは大正解。後でエントリにまとめる手間が省ける。
- 名刺はやっぱり作っておいた方がよかった。id:fukuso_sutaro は直前に秒で作った名刺を用意してきていて、結構活躍しているみたいだった。
- 先の id:fukuso_sutaro への反応を見てもわかるように、PyConというコミュニティは、我々が「インターネット」として想定している界隈とはかなり異質な、いたって「まっとうな」ものらしいことがわかった。RubyKaigiなどはまた雰囲気が違っているのだろうか。Rubyが京都大学とすれば、Pythonは大阪大学みたいなイメージである。
- id:fukuso_sutaro が一日目解散した後「パイコン正直めちゃくちゃ楽しい」「id:silloi さんいて本当に良かった」とツイートしていて、息子を久々に遠くへ連れ出した親みたいな感情になってしまった。彼を誘って本当に良かったと思った。
- 今年までは学生なので、学生料金で安く参加することができたが、来年からはそうはいかないだろう。こうしたイベントに経費で参加できる企業に就職したら参加したいし、LTや講演などもできるようになりたい。